「…おれはひなが幸せだったらなんでもいいよ。」
そう言う小池くんの顔がなんだか悲しそうな顔だったけのは気のせい…だったと思う事にした。
「ごめんね…あれがとう…」
こんな私を許してくれた。
小池くんはほんとうに優しいね…
「…昨日ね、女の子達にいじめられたの。」
「………え?」
私はゆっくりと小池くんを離しマスクを外した。
「……顔を集中的に殴られたの…」
…とても痛かったし。
すごく怖かった…
「ひな…」
小池くんが私の頬を優しく撫でてくれた。
……きもちいい。
触れられている部分の痛みがふわっと薄れていくような気がした。
「ひなっ!」
「えっ?」
「今日はおれと一緒に学校サボろう!」
「はっ…い!?」
「来てっ!」
と強引に私の手を掴みどこかに連れていかれた。
これは、小池くんなりの優しさなんだと思う。
私が学校行きたくないのを分かって……
ごめんね…
………ありがとう。
