「じゃあ…、オトコがいないのは智子だけじゃーん」


「ハハ、そうだね」


「だったら、今すぐにでも彼氏作らなきゃね?」


「…」


 智子は何も言えない。


「誰かさ…、この人はイイなって言う人、いないの?」


「会社には友達として付き合っているオトコは何人かいるけどね」


「その中から結婚を前提に、恋人として付き合おうかなって選んでいるの?」


「まだまだ。同じ会社仲間で、軽い友達レベルでしか接していないから。恋人選びまでには進んでいないよ」


「だったら、そろそろセレクトしてみたら? 向こうは何人か、智子に好意を持っている人がいるかもしれないし」


 智子はジッと考え込んだ。


 美智代のプッシュに正直、戸惑っているし何だか面倒クサい気分になっているのだ。