「美智代って、ある意味では運が良かったかもね」となつみ。


 ぷぷ!


 美智代は思わず、口にしていた飲み物を吹き出そうとした。


 驚く智子となつみ。



「運が良かったって、オーバーな言い方」と美智代は苦笑い。


「オーバーじゃないよ。ホント、美智代の場合はスッゴく運が良かったんだよ」


「どう…、運が良かったって言うの?」


「うーんとね…、上手くは説明出来ないけど…、後藤さんと美智代は…、出会った時から…見えない赤い糸で結ばれていた…、だから美智代の気持ちが理解出来て…より心が揺れ動いた。…ザッとこんな感じ?」


 何とか意味が分かるようななつみの説明である。


「私が稔と赤い糸で結ばれていたからか。何だかロマンチックだよね」


「しかも現実だし」となつみ。