「確か、椿ちゃんの出身世界だったわね?」


「この地上界と違って争い事や無為な競争なんて全く無いし、窮屈でギスギスした生活を送る必要の無い楽園の世界だよ。貧乏する事も無くて裕福に暮らして行けるしね」


 魔界バルクの話しを聞いて里美の心が躍った。


 無駄に命を落とすより、椿ちゃんの世界で住んだ方が利口かも。


 そう痛感するのだった。


 バルクへの思いが強まるけど、果たして…


「私も住めるの? 魔界…バルクとか言う世界に」


「後藤も連れて一緒に住もうよ。私もそろそろ、人間の世界とサヨナラしちゃうからね」


「私は生身の人間だよ? 魔女でも無いし、魔法とかも使えないし」


「心配ないよ。向こうに着いたら、魔女の学校に通って修行すればイイから」


「魔女ってサイコー?」