「止めないでね」


「私が何を?」


「私の計画実行をね」


 ニッコリと微笑む椿ちゃん。


「止めやしないわ。ゆっくりと、アトラクションを楽しませてもらうから」


「それならイイわ」


「でも死ぬなんて、何だか勿体無いなぁ」


 え?

 勿体無い?

 里美は手を止め、鏡越しに椿ちゃんに目を向けた。


「死ぬなって事?」


「死んだって、どうせ何にもならないんだよ。それよりも魔界バルクに来る事を、私は勧めちゃう」