学生仲間と行き付けのビリヤードクラブで遊んでいた稔の所へと押しかけた。


 美智代の自殺未遂を知った稔は愕然となり、その場で立ち尽くしてしまう。


 年下の智子から激しく問い詰められても、稔は言い返す勇気も無く弱腰状態に陥るばかりである。


 稔の美智代に対するイイ加減で軽い気持ちを感じた智子の怒りは治まらない。


 美智代がいかに真剣だったかを稔に激しい口調で訴えた。


 丁度この時、里美の姿も有った。


 智子と稔のやり取りから美智代の自殺を知った里美だが、別に同情する事も無く逆に冷ややかで軽蔑な思いになるだけだった。


 何も言い返せない稔の代わりに里美は屈する事無く、智子の相手になった。


 美智代本人の時と同じように巧みな口調で言い返し、やはり圧倒的な存在感を示したのだ。