♪♪!


 里美のガラケーの着信音が鳴った。


 こんな夜に誰?


 中を開いた里美は目を大きく見開いた。


「誰かから電話?」と椿ちゃん。


「稔からだよ稔」


「え? 後藤稔から?」


「電話をしてくるなんて嘘みたい」


 ドキドキしながら電話に出る里美。


「もしもし里美か?」


 稔の声である。


「私だけど?」


「今…、イイかな?」