「由紀から指摘されたからと言って、無理して性格変える必要ないでしょう? 私が里美の立場だったら、余計なお世話だと言って突っぱねちゃうけど」


「…」


「里美は里美らしく、正直に生きたらイイ。私は今の里美の方が気に入っているからね」


「椿ちゃん…」


 椿ちゃんから意外な事を言われて、里美は驚きの表情を見せた。


「今よりも、もっとイイ女に変わりたいって思っているの?」


「まぁ…、出来れば…」


「どう判断するかは里美の自由だけどね。でも自分を変えちゃうなんて…、かえって疲れるばっかりだと思う」


「回りの人間は、みんな私を敬遠していると由紀は忠告していたしね。やっぱ…、自分を変えないと…」