些細な事で喧嘩していた事も有り、あまり近付きたくない存在だったのだ。


　お互い必要な時以外、殆ど口を利く事も無くて距離を置いていたものだった。


　椿ちゃんにとって蒲原由紀は、今でも嫌いな存在である。


　里美が話しを続けた。


「私は自分の事、完璧だと思うけどなァ」


「里美の今の正直な気持ちを聞かせて。自分を変えたいって思っている？」


「状況が状況だからねぇ。変えなきゃいけないのなら、素直にそうするしかないかも」


　椿ちゃんの勧めで里美はタバコを吸い始めた。


　椿ちゃんも一緒になって吸い始める。


「よしなさいよ、里美らしくもない」


「へ？」