冗談じゃないと里美は思った。


 素直にジッと待機しているような里美ではない。


 今でないとダメなのだ。


 この前、悪い結果が出たから尚更であろう。


 求人応募先のライム企画からの封書が夕方、ポストに入っていたのだ。


 それは採用応募の面接に行った時の結果通知である。


 稔と銀行で出会った日の午前中に、里美はライム企画本社で面接を受けていた。


 ライム企画は企業とかが各種イベントを執り行う際に会場作りとか内容に関するプラン等を補助するサービス企業の1つ。


 今回は寿退社した女性スタッフの穴埋めの為に募集を始めたものである。


 多くの人との交流やイベント企画的な仕事にも興味を抱いている里美は、真新しい就職情報誌に載っていたライム企画の求人情報記事に反応するや否や間髪を入れずに応募していた。