「はじめに言っておくと、これは録画だからね。」 瞬也が母の像に触れてみる。 手は映像をすり抜けた。 どこかで期待していただけに、体中の力がぬけていく。 だらんと降ろされる腕。 「二人の初デートを見られなくて残念だけど……」