ある日の昼休み──


ユメとお弁当を食べていると、

「ミオ先輩!」

「ぅわあ!」

危うく、卵焼きを落としそうになった

だって大きな声で呼ぶんだもん


教室中にも響いて、いつもの光景にも関わらず 笑いがおこる


「今日も来た、後輩くん」

「ミオ先輩!今週の土曜日、空いてますか?」

キラキラと目を輝かせる遼くん

今週はバイトないし、予定もない


「空いてるけど、なんで?」

「後輩くん、もしかしてデートのお誘い?」

ニヤニヤしながら言うユメは興味津々だけど、デートも何も、付き合ってないし。と思う


「残念ながら違います。練習試合があるんです!」


───練習試合?


「それってサッカー部の?」

「はい。隣の高校となんですけど、応援しに来てほしいんです!」

隣といえば有名な進学校じゃん

それにサッカー部もなかなかのレベルなんだとか

「そういえば幸樹も練習試合だぁ!とかいって騒いでたっけなぁ」

「じゃあユメも行くの?」

「うーん、ミオが行くなら」


サッカー部の応援か・・・・・・

よく考えてみれば、遼くんがサッカーしてるところは見たことない