不器用男子の、恋。



「っ」


七星が恐る恐るメガネに触れたのを感じて、その緊張感が俺にまで伝わってきた。


な、何だ、これ……っ?


すっげぇドキドキする……


メガネがカチャリと外された瞬間、思わず目を開けてしまった。


俺の目に写ったのは、目を潤ませて頬をピンクに染めた七星の顔。


突然目を開けたからか、少し驚いたような表情だ。


その表情がツボで。


……我慢できねぇ。


「あっ、あのっ」


「黙って。」


「え……んぅっ!?」


堪らず、俺は七星の唇に触れてしまった。


触れたことで冷静さをすっかりなくしてしまった俺は、七星の唇の柔らかさを確かめるように、啄む。