え……、


「何言ってんの……っ」


それ以上言葉が出てこない。


私は彼のことを見つめているのに、

彼は私の方を見ようとしない。


「俺さ、お前に負担かけたくねぇの


会いに行けば、絶対に金もかかる。

離れてて会えなくて寂しい思いもさせる


それだったら、今別れて

俺のこと、考えないようにしてもらいてぇ」


「そんなの意味、分からないよ……っ」


顔はもう、涙でぐちゃぐちゃで

思うように話せない。


「言えなくて、ごめんな」


紙を持った彼は職員室に歩きだした。