好きなんて、言えるかよ。



それを何度、かき消しても

けっきょくは朝まで高村のことを考えてしまった。

すると、高村は私の言葉に対して

冷たい目で言った。


「フォローって何?

あの言葉はウソだよ、

冗談に決まってるだろって言えってことか?


無理に決まってんだろ。

ウソじゃねぇし冗談でもねぇよ」


そうやって言い捨てると、高村は私に向かって歩き出す。


「それって、どういう……」


少し声が震えて、ドキドキしてるのが分かる。

そして、高村が私の前に来た時


「さぁな」


彼はそれだけ言って屋上から出て行った。