「おっ、龍ちゃんおかえり~」
不破カイトが大きく手を振った先にいたのは…



「あ!」

「あ。」


紛れもなく、昼間お会いしたあの金髪の男の人。
ぶつかって買ったライトが壊れ、【アンコウちゃん】と呼んだ失礼極まりない…


「何?二人とも知り合い?」


知り合いと言うか…

返答に困ってると金髪男はフッと笑って一言。

「アンコウ」

「あ、あんこう??」
不破カイトは不思議そうに言葉を繰り返したが、その言葉に執着されるほど傷つく。


「さっきちょっと会っただけです!」

「そっか~。あ、龍ちゃんは俺の隣の、隣の部屋!ってことは、麻衣ちゃんの隣になるわけで、俺が麻衣ちゃんの部屋からみると左で…」

「要するに2階の住人はお二人と私ってことですよね」

「そうそう!そうゆうこと!じゃぁよろしくね!」
不破カイトはひつこく手を引くギャル女子にひっぱられるようにして中へ消えていった。


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