特命24時 〜恋の秘密を暴きます!?〜【短編】


同じ言葉を繰り返しながら、何か間違った気がする。



望は立ち上がると、再びあたしを囲い込むようにした。



近い、さっきよりも近い。


あたしの足の間に望の足があって、密着度が上がってしまった。



「さっき俺が言った意味、わかってる?」



さっきってどれのことだろう。


考えがまとまらない。




ドキドキと心臓が早鐘のように打つ。


ヤバい――。


今、密室で二人きりだ。



わかりきってたはずの状況を再確認して、頭が真っ白になった。



「閉じ込められてちょうど良かったな」



望は、あたしのすぐ真ん前で、口角を上げていた。


その顔に思わず見惚れる。



「一日中。つまり、今日の朝からだから、明日の朝まで」



望の瞳があたしを射抜く。




「24時間、俺を見張ってくれるんだろう?」



‐完‐