特命24時 〜恋の秘密を暴きます!?〜【短編】


「からかわないでよ」


「からかってなんか、ない」



望はあたしを囲うようにして扉に両手をついた。


あたしは少しでも距離を取りたくて、後ろに下がろうとしたけど、すぐに背が扉についてしまう。



「でも、望、彼女いるでしょ?」


「は、彼女?」


「早乙女さんと付き合ってるんじゃないの?」


「なんで早乙女?」


「だって、今日の朝、教室で二人で会ってたでしょう?」



あたしは朝の二人を思い出し、胸が痛くなった。


美男美女のカップルで、あたしといるよりずっとお似合いだ。



望はあたしをじっと見て、クスクスと嬉しそうに笑いだした。



「彼女は同じバスケ部の三木の彼女だよ」


「三木くんの?」


「でも、早乙女さんが望に振られたって噂も…」