しまったかも…!
さすがにロッカーの中は嫌だし。
あたしは息を整えながら部屋を見回したけど、いい隠れ場所はみつからなかった。
「真央、逃げるのはいい加減にしろ」
後ろから投げかけられた言葉にビクッとした。
振り返ると、出入口のところに、肩で息をした望が立っていた。
「頼まれたってどういうことだ」
望があたしの方へ速足でやってくる。
うーわー、もうどうしよう!
往生際が悪く、あたしはなおも逃げようとした。
「ひゃっ」
「おわっ」
しかし、床に置かれた荷物に足をひっかけ、転んでしまった。
床に体を打ち付け、痛い…。
しかもなぜか体が重い。
なんなの…?
と確認しようと体を起こそうとした時、いきなり部室が真っ暗になった。
その直後に、キイ~ガチャンという音が響く。



