特命24時 〜恋の秘密を暴きます!?〜【短編】


「どうした?」


「ううん、なんでもないの」



望と彼女の声が聞こえた。


覗いてたことを変に思っただろうに、騒ぎ立てない彼女にホッとした。



あたしは四つん這いでその場から離れると、立ち上がってトボトボと廊下を歩いた。



そっか、本当に彼女がいたんだ。



早乙女さんが望に振られたって噂は、もしかしてその逆の、付き合ってることを隠すカモフラージュ?


それなのに、噂を真に受けて、バカみたい。



あーあ。


望を一日見張る必要もなくなっちゃったか。


変な任務から解放されて嬉しいはずなのに、なぜか胸にぽっかり穴が開いていた。