話そらせてよかった~…。 疲れた。 まだ今日が始まったばかりだっていうのに、望に早速見つかってるし。 こんな調子で大丈夫なんだろか…。 「あっ、望一人で行かせちゃった!」 これじゃ調査にならないじゃない。 あたしも慌てて後を追った。 教室が近づくと、抜き足差し足で音を立てないように気をつけて歩いた。 教室のドア、閉まってる。 どうしようかな。 いきなり入っていくのも気まずいし…。 あたしは身をかがめてドアに近づき、ドアの窓部分からこっそりと中を見る。 ――え。