なんだ、それ。
あたしには高度すぎてわかんないよ。
今のおばさんの笑みとか、真似したら男子にモテるのかな…と思うんだけど、実践できる気がしない。
自分の女子力の低さが悲しくなってきた。
「それでね、真央ちゃんにお願いがあるのよ」
おばさんはテーブルから身を乗り出して、楽しそうな声で言った。
ああ、どうしてだろう。
嫌な予感がする。
「望の彼女、調べてくれないかしら?」
「は、ああああ?!」
「本当にいないんだったらいいんだけどね。変な女の子が息子に付きまとってたら嫌だし」
「無理むりムリ!!」
あたしはカップをテーブルに勢いよく置くと、必死に首を横に振った。
「お礼は何かするからね」
「いや、そういう問題じゃなくて」



