さわやかな天気に迎えられ私、春木佐奈恵は都内の高校の花純高校に向かっている。



友達も何もない高校で新しい人生を歩むんだ…。



新しい制服に包まれながら階段を上っていた。



「あれ、花純の生徒?」



 声をかけられたほうへ振り向くと一人の女の子が笑っていた。



見た目は派手でさばさばしてそうな彼女は私と同じ、花純高校の新入生だという。



「私、加枝美羽! よろしく」



 と元気よく言った



「こちらこそ、春木佐奈恵です」



 正直、美羽はタイプではなかった。



けどなんとなくふん名を感じる。



「同じクラスになれるといいよねっ」



 私は心からそう願った。人見知りな私にとって友達作りは最大の難関。