……えっ!?


はっと気付いた時には、私は西崎くんの腕の中にすっぽりと納まっていた。


「きゃ……っ」


何!?この、状況っ!


「お前は今日から俺の彼女な。」


「へっ!?」


西崎くんから飛び出してきた言葉に、裏返ったような変な声が出てしまった。


「何その変な声」


「ごっ、ごめんね!?でも、今、か、彼女って……つ、付き合ってくれるの……っ?」


「あ?当然だろ?」


嘘っ、だって断られたと思ってたのに……!


でも……西崎くんは私のことを好きなわけじゃないんだよね……?


何も言ってくれないし……。


なのに、何で……


「てことだし、毎朝8時、四角公園で待ってろ。」


「え、う、うん!」


待ち合わせの指定をされて、恋人同士みたい!と嬉しい気持ちが沸き上がる。


四角公園だと家から学校まで道一本分遠回りになるけど……西崎くんが決めてくれたんだもん。


頑張って早起きしなきゃ!