「それに……付き合う理由なんて1つだろ?」
「!」
「俺は七星がずっと好きで、コクられた時はすっげぇ嬉しくてどうにかなりそうだった。毎日超幸せでさ」
そんなこと一言も聞いてない……!
もしかして西崎くんって、思ってることを口に出せないような不器用な人なの?
それに振り回されてたって!?
「~~っ、何だったの?ずっと悩んでたのに……!もぉぉ!西崎くんはわかりにくいよ……!」
私は西崎くんの胸をバンバンと叩く。
10回くらい叩き終わった時、私の手が西崎くんの手に包まれた。
西崎くんはすまなそうな表情だ。
「……ご、ごめん?」
「っ!ズルい……っ、もうっ」
「ごめんって……」
謝られても何か悔しい……っ!

