不安女子の、恋。



「やだぁ……っ!」


「そんなに拒否らなくても」


「~~っ」


怖いよ……っ!助けて……西崎くん……っ!


イヤイヤと私は首を振るけど、こんなことしたところで誰も助けにきてくれるわけはない。


自分でどうにかしなきゃいけない。


「おい。俺の女に手ぇ出してんじゃねぇよ」


「は?」


「っ、西崎くん……っ!?」


頭に思い浮かべた大好きな人が突然目の前に現れて、私はその名前を呼ぶことしかできない。


西崎くんの手が私の腕を引っ張り、肩を抱き寄せる。


……何でここに西崎くんがいるの?


「わりぃけどさ、諦めてくんない?七星は俺の女だからさ」


「!?」


な、七星は俺の女……っ!?


初めて呼ばれた名前と初めて言われた言葉に、ドキドキと心臓が速くなっていく。


別れたのに、何でそんなこと……っ!