「……でもね、もう無理しなくていいよ?」 「え、無理?」 「うん……だから、別れよ?」 「……」 「ごめんね……別れよう?」 この1ヶ月、夢みたいだった。 ずっと好きだった西崎くんの彼女にしてもらえて、キスもできて……本当に幸せだった。 西崎くんの顔を見上げると、いつもと変わらない表情。 別れ話を何とも思ってないんだと思うと、悲しくなる。 もう、本当にダメなんだ。 「いいよ。」 「……」 簡単に頷いた西崎くんの表情は、あんたの好きにしたらいい、と言っているように感じた。