不安女子の、恋。





付き合い始めてからちょうど1ヶ月。


……今日でこの関係にピリオドを打つんだ。


本当は離れたくないけど……もう離れるって決めたんだから。



放課後、四角公園に着いた時、私は思いきって西崎くんの制服をツンと引っ張った。


「……西崎くん」


「ん?」


「ちょっと……話いいかな?」


どくどくと心臓がうるさい。


制服を掴む手につい力が入ってしまう。


見下ろしてくる西崎くんの顔が見れなくて、私は目を伏せたまま口を開いた。


「……あのね……、今まで……ありがとう」


「え?」


「嬉しかった。西崎くんの彼女になれて……。ずっと好きだったから……本当に、すごく幸せだった」


「あ、あぁ。別に」


どうでもいいよね?私の気持ちなんて。


私は諦めるように、すっと西崎くんの制服から手を離した。


本当に、今までごめんね?