「なぁ。メガネ拭いてよ」


「え?」


西崎くんの声にはっとして、顔を向ける。


西崎くんは私の顔をじっと見ていて、とんでもない言葉を言ってきた。


「メ、ガ、ネ。はずして、拭いて。」


「ええっ!?」


メガネを外す!?な、何で!?


何がなんだかわからなくて戸惑っていると、西崎くんは目を閉じて、ずいっと顔を寄せてきた。


目を閉じている顔もすごく綺麗で、かっこよくて。


見とれてしまう。


「……」


私は引き寄せられるように、そっと西崎くんのメガネに触れる。


ゆっくりとメガネを外すと……


いつもは殆ど見ることのない素顔が現れた。


「っ!」


ドキン!と心臓が跳ね、それを合図に心臓が速くなっていく。


その時、西崎くんの目がぱちっと開いた。


「!!あっ、あのっ」


その瞳もすごく綺麗で。


ダメ、吸い込まれそう……!