古ぼけたバイクを

乗り回し

自由気ままに

街を駆け抜ける

行くあてがある

わけじゃないけど

迷うことなく

ただ一直線に。

俺のひたむきさが

好きだと言ってくれた

君を探して

もう何キロ

走っただろう

住所も何もかも

変わってしまった

君を捜すことに

意味はないかも

しれない

だけど

じっとしてることは

出来ない

もう一度だけ

伝えたいキモチがある

行く手を阻むものが

あるなら

全速力で闘うよ

たった一つ

手紙を書いた

言葉に言い表すことも

難しい言葉

サイドバッグに

詰めた手紙が

雨に打たれて

しまわぬように

限界の速度で

走るよ

本当は

会えなくてもいい

伝えられなくてもいい

君だけに伝えたい言葉

きっと言わなくても

知っていると思うから

だけど走るよ

じっと

してられないだけ

気が済むまで

走りつづけるよ

バイクの悲鳴も

きこえなくなるまで。

バイクの熱で

手紙が焦げた

そんなことも

気付かないふりして

道が続く限り

走りつづけるよ