君を愛するあまり

傷付けたことも

あったよね

いま思えば

それは僕の幼さ

年下の君は

僕をあやすように

愛してくれた

いつからか

それが疎ましくなり

さらに君を傷付けた

3年という月日の中で

君から学んだ恋心

別れの朝は

いつもよりも寒く

凍える指先

子供の手をそっと

握る母のように

握った僕の手は

きっと酷く

冷たかっただろう

それでも

いつもの笑顔で

僕を見る君を

本当はまだ

愛してる

だけど最終列車は

時間を守りやってくる

遠くへ行く君へ

たった一つの言葉も

伝えられず

幼さだけが

残された恋心

汽笛と共に消える

君の影

浮かんだ涙を

噛み締めながら

ぼやけた視界で

君を見送る

いつか迎えにいくから