「奈那、動けよ。」 そんな駿の声で我にかえった私は、「うん!」と返事をして接客に励んだ。 「どーする?」 カフェの当番も午前中だけだったため無事終わり、これからは自由行動。 私の横には浴衣を着たままの玲香がいた。 着替えるのも面倒くさいし、せっかくだからこのままで回ろうってなったんだ。 「加西。」 すると、後ろから玲香を呼ぶ声がした。 私たちは同時に振り向くと、そこには駿と山木くんがいた。