「ん。」 そう言って、また手を差し出す駿に今度は何かと首を傾げると、不機嫌そうに眉間にしわを寄せて 「奈那の校章。」 と言った。 「あぁ!!」 と思い出したようにつぶやいた私は、体操服の上着のポケットから自分の校章を出した。 裏には “Nana.K” の文字。