それに、あんなに女の子にモテるようになっちゃったなんて、いまだに不思議だよ……。
私は胸の奥がぎゅうっと苦しくなるのを感じつつも、誤魔化すようにくすりと笑う。
だけど、すっかり大人になった蓮の声がした。
「もう子供の頃の俺じゃねえんだぞ」
私はまた笑った。
「確かにそうね。あんなに女の子にモテるようになったしね」
どうでもいいのに、そんなことが口をついて出る。
「まったく、梓ってバスケのこと以外はバカだよな」
「えっ?」
蓮がぼそりと呟く。
私はよくわからなくて聞き返したけれど、蓮は答えない。
「なあ、今日の試合の後、神谷となに話してた?」
公園の大きな木の陰で、真剣な目をした蓮が低い声で聞いてきたんだ。


