川崎と書いてある表札を確認して、 チャイムを押した。 満はすぐに出てきた。 「どうぞ。」 満は扉を押さえて、 私が入るのを見届ける。 何気ない気遣いが、 満の優しさなんだろうな…。 「お邪魔します。」 間取りは私の部屋と殆どかわらない。 ただ、 部屋の雰囲気は男の人の部屋だと思った。 リビングには壁一面の少年漫画。 家具は黒と白で統一してあって…。 まだ片付けてない段ボールが何個か置いてあった。