「いってきまぁーす」 のろのろとした足取りで、ゆっくりと玄関のドアを開ける。 「いってらっしゃい!」 背後からは、お母さんの威勢のいい声…… 「あ、華恋(かれん)!お弁当忘れてるわよー!」 振り返り、「お弁当…と、ポテトチップス…?」 ポテチも一緒に受け取る。 「学校でお友達と一緒に食べなさい!昨日スーパーで安売りしてたのよ」 (友達なんかいないのに…) 心の中では、しぶしぶ、表面では笑顔で受け取った。 「ありがとう!じゃ、いってくるね!」 笑顔で手を振り、学校へと足を向けた。