「あたしは何をしたらいい?」

「そうだな……。街並みをよく見といてくれ。ヒントになりそうなものがあるかもしれない」

「そうね」

ウィリアムはキィを差し込んで回した。

少し遅れ気味ながら、エンジンがかかった。

車が揺れた。

ウィリアムがアクセルを踏むと、不自然に発進。

マリアは危うくムチウチになるところだった。



105号線に出ると、道は空いていた。

珍しいこともあるものだ。

ウィリアムは運転しながらも道の両側を観察していた。

AKJJJKJZECKKCJJJ

Jの反復が2箇所あるな。

ほかには、K。

隣のマリアも、窓に顔をくっつけるようにして、流れる景色を注視している。