「ありがとう…!」

そして、ウィリアムの首に抱きついて、シャツに顔をうずめる。

「ちょっ、新しいシャツを汚すなって。痛っ……」

自分にしがみついている少女は、服に隠れて気づかなかったが、かなり痩せている。

苦労したんだろう。
この子は、俺が守ってやるしかない。

久しぶりの大仕事だ。
こんなイカレたゲームに負けてたまるか。

事務所の窓から、茜色の夕日が、差し込んでいた。