「えっ…ちょっと、何してるのよっ!」

ウィリアムは血で汚れたシャツを脱いで、床に放り投げるところだった。

「あぁ、わりぃな、ちゃんと片付けるよ」

「そうじゃなくてっ、その……」

彼女は慌てて顔を手で覆った。

ウィリアムはそれを見て吹きだしてしまった。

「なーにやってんだよ。それよりお前、ちょっと手伝ってくれ」

ウィリアムは少女を手招きして、包帯を渡した。

「弾は運良く貫通してたよ。このぶんなら、病院なんか行かなくても適当にこれ巻いときゃ治るからさ」

「……」