「でもね、昨日の夜、少しかわれたんだよ」 北条のおかげで。 その、おかげ、の内容はガンとして言おうとしないけど、少ししょっぱいフォンダンショコラを口に入れると、どうでもいい気がした。 「今度、家に連れてってよ」 「うん、もちろん!」 そう誘うと、頷いてくれた。 もちろん、満面の笑顔で。