それが本当か嘘かわからないけれど。
それでも初めのうちは学校に行くように説得したりもしていたんだけど、リンから飛んでくる罵声に、母は度々ヒステリックに喚いた。
父は見て見ぬ振りをしたし、そんな父に、母はまたヒステリックに怒鳴った。
私はどうにかその惨事を止めようとしたけれど、リンから飛んでくる罵声には敵わなくて、結局部屋にこもってその声を聞くまいと、耳を塞いでいるしかなかった。
わああああああ、!!、!!
度々母と同じようにヒステリックに叫び出す声が、自分の声だと気付けば、一気に何もできなくなった。
人前で、話すこと。
人前で、笑うこと。
人前で、泣くこと。
人前で何かをすれば、またタカが外れて、何か叫び出してしまうのではないか。
その不安は今でも拭いきれない。
結局、父と母はリンを学校へ行かせることを諦めた。


