「うわあ…さっむ…」 コートは来ているけれど、丸出しの首と手に直に寒さが伝わる。 隣を歩く高梨の手を握ると、 「うわ、北条、手冷たすぎ」 なんていって強く握ってくれる。 「こうする方があったかいよ」 そんな言葉を続けて、高梨は握った手を自分のポケットに入れた。 うわうわうわうわ。