北条くんの日常



「…どうぞ」

普段表情が全く変わらない高梨だけど、こういう時の顔は正直で、真っ赤になって頷く。

すぐにその唇に噛み付いて薄いその唇を堪能する。


昼休みで人が少ないわけではない教室の隅で、こんなこと。


我ながら盛り過ぎだろ、と思うけれど。


何もかも高梨が可愛すぎるのがいけないんだなんて、卑怯にも彼女のせいにしてみるのだ。