歩き出せ私たち





彼氏、っていうより、保護者か。
なんて、ポップコーンを買いに行く背中を見て、思う。



「ありがとね。トモヤ。」


「なんだよ、気持ち悪い。」


「照れんなって。」


「照れてないから!ほら、映画始まるぞ、」



案内されたシアター2は、驚くほど、空いていた。
こんなところで、トモヤと二人で恋愛映画を観ようとしているなんて、なんだか笑ってしまう。

不思議とソワソワして、落ち着かない。