普通、他人の家に住むとか、嫌だろ。


だから、俺は同居のことを拒否しようとした



『母さん、俺、同居とか… 』



そしたら、


『知ってる?美香さん家の娘さん、

とっても可愛い子なのよー
 


確か………佳恋ちゃん、だったかしら。』




それを聞いて、耳を疑った。



『母さん、美香さんの名字って──』


『星野だよ?』


そっか…星野…。星野佳恋…


知ってる。星野佳恋を、俺は知ってる



だって、

俺とあいつは、


昔、会っているから。



忘れられない、

あいつとすごした、


佳恋とすごした──────あの時間は。