「で、どうするわけ?そのジャージ。」
かなちゃんは意味あり気にニヤリと笑う。
お前も確信犯か。
わたしは内心、ため息をついた。
「……寒いし、持っとくの面倒だから着るよ。」
恐る恐るジャージに腕を通す。
かなちゃんが隣でクスクス笑ってるとか、気にしない。
腰に巻いていたからかは知らないけど、ジャージはずいぶん暖かかった。
そして、大きい。
……浅倉は男子の中でも小さい方だったのに。
サイズは1個違うんだ……
なんだかちょっと、着ているともどかしくなった。
でも暖かくなったから、気にしないことにしよう。


