あれから1週間が経った。





「花鈴、バイバイ〜♪」




「花鈴ちゃん、明日ね〜♪」




部活に行く春奈と、彼氏と帰る奈々を見送って。





「早く屋上に行きましょ、花鈴」




「はーい」




今日は私達が郁斗達のクラスに迎えに行く事に。





チラリとクラスを覗くと、郁斗と涼哉以外の人は帰ったのか、誰も居なかった。





「郁〜、屋上行こ〜」




「あたし達が迎えに来てやったんだから感謝しなさいよね」




茉莉花さん、女王様です。





「花鈴、学校で郁って……」




「え、ダメ⁇ダメだった⁇」




あ、普段は郁斗の事を郁って言ったりしてるんですよ。





いちいち郁斗って言うのも面倒くさくて。





「……しょうがねぇな。良いよ別に」




「うふふ、やった♪郁ありがと〜‼︎」




じーっと郁斗を見つめていれば、渋々許してくれた。





「……ホント、郁斗って。花鈴に弱いっていうか甘いっていうか……」




茉莉花はやれやれって感じで頭を振っている。