その時に明日の日付けを告げ、12時くらいには着くようにすると言った後に、「でも、シフト変更とかする時もあるから確約はできないよ。もし行けなかったら連絡するね」と返事をしておいたのである。
せっかく誘ってもらったのに、そして茉莉亜さんは心の準備をしてくれていたであろうに、直前になって断ってしまったのは申し訳ないけれど…。
ただ、料理の食材はいつも当日の午前中に、兄ちゃんが運転する車でドライブがてら仕入れに行くらしいから、今断っておけばとりあえず無駄な買い物はさせずに済む。
茉莉亜さんには後日改めて、きちんと謝罪する事にしよう。
『ところで、やりたい事ってもしかして、あれか?』
気まずそうにしているオレを気遣ってくれたのか、兄ちゃんは突然、陽気な口調で問い掛けて来た。
『また、職場の同僚達とスイーツ食べ放題にでも行くのか?』
「え?ち、違うよー」
ここはきっちり訂正しておかないと。
「あれは平日だけのお得プランだもん。行くとしたら金曜日だね」
『って、否定すんのはそこかい!』
兄ちゃんは力いっぱいツッコんで来た。
『ホントお前、年々女子力がアップして行ってるよなー。兄ちゃん心配だわー』
「はぁ~?何だよいきなり」
『職場の仲間達と仲良くすんのは結構だけどさ、そろそろ男として、特定の彼女と休日を過ごしたいな~とか思ったりしない訳?たすくは俺より全然イケメンなのに、何でそんなに奥手で草食でちょっぴり乙女なんだよ』
「い、いや、一応大学生の時に彼女いたじゃん。兄ちゃんも会った事あるじゃん」
デートで映画を見たあと、その近くの喫茶店に入ったら、兄ちゃんが一人でお茶してたんだよな。
偶然を装ってたけど、前の日にどこの映画館の何時の回に行くのかしつこく聞いて来てたから、そこからオレの行動パターンを読んで先回りしていたのに違いない。
「奇遇ですねー」なんて言ってくれてはいたけど、彼女も薄々気が付いていたハズ。
ホントこっ恥ずかしいんだから。
『いや、あん時も、なんだかなぁ~って、思ったんだよな~』
「……なんだかなぁって、何がだよっ」
『恋人同士っていう雰囲気は醸し出してなかったんだよなー。なんつーかこう、気の合う女友達、的なキャピキャピ感が漂っていたというか…』
せっかく誘ってもらったのに、そして茉莉亜さんは心の準備をしてくれていたであろうに、直前になって断ってしまったのは申し訳ないけれど…。
ただ、料理の食材はいつも当日の午前中に、兄ちゃんが運転する車でドライブがてら仕入れに行くらしいから、今断っておけばとりあえず無駄な買い物はさせずに済む。
茉莉亜さんには後日改めて、きちんと謝罪する事にしよう。
『ところで、やりたい事ってもしかして、あれか?』
気まずそうにしているオレを気遣ってくれたのか、兄ちゃんは突然、陽気な口調で問い掛けて来た。
『また、職場の同僚達とスイーツ食べ放題にでも行くのか?』
「え?ち、違うよー」
ここはきっちり訂正しておかないと。
「あれは平日だけのお得プランだもん。行くとしたら金曜日だね」
『って、否定すんのはそこかい!』
兄ちゃんは力いっぱいツッコんで来た。
『ホントお前、年々女子力がアップして行ってるよなー。兄ちゃん心配だわー』
「はぁ~?何だよいきなり」
『職場の仲間達と仲良くすんのは結構だけどさ、そろそろ男として、特定の彼女と休日を過ごしたいな~とか思ったりしない訳?たすくは俺より全然イケメンなのに、何でそんなに奥手で草食でちょっぴり乙女なんだよ』
「い、いや、一応大学生の時に彼女いたじゃん。兄ちゃんも会った事あるじゃん」
デートで映画を見たあと、その近くの喫茶店に入ったら、兄ちゃんが一人でお茶してたんだよな。
偶然を装ってたけど、前の日にどこの映画館の何時の回に行くのかしつこく聞いて来てたから、そこからオレの行動パターンを読んで先回りしていたのに違いない。
「奇遇ですねー」なんて言ってくれてはいたけど、彼女も薄々気が付いていたハズ。
ホントこっ恥ずかしいんだから。
『いや、あん時も、なんだかなぁ~って、思ったんだよな~』
「……なんだかなぁって、何がだよっ」
『恋人同士っていう雰囲気は醸し出してなかったんだよなー。なんつーかこう、気の合う女友達、的なキャピキャピ感が漂っていたというか…』

