そして間を置かず、ふぁあ~と盛大なアクビをする。
「なんか、いろいろお話したら、ねむたくなってきちゃった…」
「そうなの?じゃあ、おねんねした方が良いんじゃない?」
「うん、そうする~…」
吾妻さんの言葉にコックリと頷くと、こうき君はその場にコテン、と横向きに倒れ込み、ほどなくして「すぴー」と寝息を立て始めた。
「ありゃりゃ」
オレは慌てて立ち上がり、こうき君の背中側に回り込むと、片膝を着いて座る。
「まったく、こんな所で寝ちゃうなんて…」
言いながら、体の下に手を入れて抱き抱えようとしたけれど、スカッと素通りしてしまった。
「んんっ!?」
「……どうやら、この子には触れないようですね」
「え?で、でも、さっきこうき君はTシャツを掴んでたのに……」
先ほどの会話の途中で手を離し、今は彼の足付近に落ちているけれども。
「聖くん自身が触りたいと思った物には、触れるんですよ、きっと」
「そ、そうなのかな…?でも、何だかこのままにしておくってのは忍びないなぁ…」
「別に風邪をひく訳でもないし、良いんじゃないですか?」
吾妻さんはあっさりとした口調で答えた。
「それに、今までだって見えなかっただけで、勝手気ままにあちこちで寝てたと思いますよ。気持ち良さそうな寝顔だし、気にすることないですよ」
「う、うん…」
それもそうか、と納得した所でオレはハッとした。
「あ、ごめん。いつまでも床の上に座らせたままで。えっと…」
ちょっと考えてからダイニングテーブルを指し示す。
「側で話してるとこうき君が起きちゃうかもしれないから、あっちに移動しよう。今度はオレがお茶を淹れるね」
「え?いや、そんな」
「遠慮なんかしないでよ?そしたら、さっきのオレの立場がなくなるから」
Tシャツをソファーの背もたれに掛けながら立ち上がり、笑顔でそう言うと、吾妻さんは一瞬間を置いてから「分かりました」と頷いた。
立ち上がった彼と共にダイニングテーブルへと移動する。
「ごめんね~?うち、お客さんにお出しできるような飲み物はコーヒーしか無いんだ」
「なんか、いろいろお話したら、ねむたくなってきちゃった…」
「そうなの?じゃあ、おねんねした方が良いんじゃない?」
「うん、そうする~…」
吾妻さんの言葉にコックリと頷くと、こうき君はその場にコテン、と横向きに倒れ込み、ほどなくして「すぴー」と寝息を立て始めた。
「ありゃりゃ」
オレは慌てて立ち上がり、こうき君の背中側に回り込むと、片膝を着いて座る。
「まったく、こんな所で寝ちゃうなんて…」
言いながら、体の下に手を入れて抱き抱えようとしたけれど、スカッと素通りしてしまった。
「んんっ!?」
「……どうやら、この子には触れないようですね」
「え?で、でも、さっきこうき君はTシャツを掴んでたのに……」
先ほどの会話の途中で手を離し、今は彼の足付近に落ちているけれども。
「聖くん自身が触りたいと思った物には、触れるんですよ、きっと」
「そ、そうなのかな…?でも、何だかこのままにしておくってのは忍びないなぁ…」
「別に風邪をひく訳でもないし、良いんじゃないですか?」
吾妻さんはあっさりとした口調で答えた。
「それに、今までだって見えなかっただけで、勝手気ままにあちこちで寝てたと思いますよ。気持ち良さそうな寝顔だし、気にすることないですよ」
「う、うん…」
それもそうか、と納得した所でオレはハッとした。
「あ、ごめん。いつまでも床の上に座らせたままで。えっと…」
ちょっと考えてからダイニングテーブルを指し示す。
「側で話してるとこうき君が起きちゃうかもしれないから、あっちに移動しよう。今度はオレがお茶を淹れるね」
「え?いや、そんな」
「遠慮なんかしないでよ?そしたら、さっきのオレの立場がなくなるから」
Tシャツをソファーの背もたれに掛けながら立ち上がり、笑顔でそう言うと、吾妻さんは一瞬間を置いてから「分かりました」と頷いた。
立ち上がった彼と共にダイニングテーブルへと移動する。
「ごめんね~?うち、お客さんにお出しできるような飲み物はコーヒーしか無いんだ」

