「彼は会社の中でもとても有能で信頼におけますから」

 そう言うと私にクスっと微笑んだ。

 その微笑みを間近で見て私の顔がカァーっと赤くなったに違いない。

「終わった事ですし今更言っても仕方ないのですが……少しカッとなって大人気ない事をしてしまいました。本当にすみません」

「いえ……私も肝に命じときます」

 ドキドキしながら再びコーヒーを見つめながらそう言うと「はい」と言う優しい彼の声が聞こえた。

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